白露 天然ヤマ 根曲がり フローリング
今日は、白露。
”秋の気配が深まり、露の量も多くなる”というが、どうなんでしょう?
台風で、秋の気配を少し感じましたが、まだしばらくは暑い日が続くのでしょうか?
事務所の前の田んぼは、台風の前に刈り取りが終わったようです。
先日、Aさんの大黒柱の伐採のあと、現場近くの”天然ヤマ”に行ってきました。
栗本さんが林業を営んでおられる朽木地域の山では、昔から天然杉を利用するために、広葉樹の本数を減らして、天然杉の成長を促進させる独特の林業が行われてきました。そのような森を、この地域では「天然ヤマ」と呼んでおられます。
「天然ヤマ」の様子
天然杉というのは、落ちた種が芽吹いたものや、木の根元から芽吹いた枝が、雪の重みで地面に着き根が張ったものが、そのまま大きくなったもの。写真に写っている細いもので50年くら(お兄ちゃん)、太いものは150年くらい(おじいちゃん)は経っているそう。写真にはあまり写っていませんが、足元には太さが数センチで腰くらいの高さの杉が、光が当たるのをじっと待っています。それでも20年くらい(子供)は経っているそうです。そんな天然杉の間に広葉樹がポツポツ育っています。
そんな天然杉の森も、成長した量をこえないよう大切に伐って利用すれば、健全な森の姿を保つことができます。森の働きを維持することを考えながら、その恵みを享受すること、これが地域の資源を循環させる地産地消の家づくりだと思うのです。
根曲がり杉
長い年月を風雪に耐えきたため、根元がこんな風に曲がっています。力強い!
そんな根曲がり杉を、無駄なく生かした住まい
こちらは、天然杉のフローリング
昨年の冬(H21年1月)、朽木は湿気を含んだ重たい雪に見舞われ、木の先が折れてしまう、雪折れの被害が出ました。本来雪には強い天然杉も、この異常な雪には耐えられなかったよう。栗本さんが、丁寧に伐採をし、搬出されたものを、有効に使わせていただきました。
この天然杉のフローリングは、
モデルハウス”もりいえ”で体感していただくことができます。
古い伐り株からは、新しい命が芽生えていました。
杉、檜、ヤマモミジ。さて、どの木が育つのでしょうか?
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